西表島北部ヒナイビーチ沖で見掛けられていたユメゴンドウ


始まりは...
2001/7/19頃 8頭のユメゴンドウが西表島北部の上原港脇にあるヒナイビーチ沖500m周辺に現れた。
2001/7下旬 その群れの1頭が傷だらけで死亡し、周辺海域で漂っているのを目撃された。


2001/8/ 9
西表島 北部に 
ユメゴンドウ イルカが7月中旬から来ています。(8/7現在5頭)
しかし、病気だったり正常でない可能性があります。
ユメゴンドウは英名ピグミー キラー ホエールと言います。(飼育環境下での観察ではどう猛らしい)
観察時のマナーとルールを以下に記していますので、観察に行かれる場合は必ず守っていただきますようお願いいたします。

ルールを守って!
現場に行かれる場合、 イルカや他の人に迷惑を掛けないように必ず以下のことを厳守してください。
○船での接近は群れから20m以上の距離を保ってください。移動時の接近は横または後方から。
○船での接近はエンジンを切り、移動時は周りを充分に確認してください。
○泳いでみる場合、頭の方には回らないで横または後方から7〜8m以上離れてください。
○音や大声を出したり、無理に潜らない、追いかけ回さない、触らないこと。
 やや離れてジッと見てる場合は、今のところ逃げませんのでゆっくり観察できるでしょう。
○ボートから海に入る場合は絶対に飛び込まず、ゆっくりと音を立てずに入ってください。
○尾ビレで海水面を数回叩いている場合は接近しないで下さい。
○多くの人が一度に泳いで観察しない。周りを取り囲まない。
○ユメゴンドウはどちらかといえば凶暴な種類とされていますので、十分注意すること。


みんながルールを守っていれば、いつまでも居てくれるかも知れませんね!
 本来の自然環境の中で生活する生物を観察できる所がこれからどんどん増えると良いですね。

※海上保安庁と八重山観光フェリーさんにもご協力お願いしています。

上記のルールについての説明


2001/8/16
西表島で1頭のユメゴンドウの死体が漂着。
数日前から、見掛けられていた場所から姿を消していたユメゴンドウですが、残念なことにそのうちの1頭であろう1体のユメゴンドウの死体が北部の浜に漂着しました。
発見時は、すでに死後数日経過していたようで、腐敗が始まり、背、尾、右胸ビレが現状を留めない状態。
体長は約2.5m、若いオス、擦り傷以外の目立った外傷は見あたりませんでした。

西表で観察していた方からの話によると、船や人が周りを取り囲んだり、触ったり、挙げ句の果ては背ビレにつかまって泳いでいた人もいたとのことです。
野生のクジラ類が正常である場合、簡単に彼らに触れたり、ましてや背ビレをつかませることは考えられません。
かなり弱っていた状態にあったと考えられます。
現在は、以前居た場所から離れて(人々の殺到or台風11号の時化のため)いるようですが、このあと発見確認されても出来る限りそっとして、ストレスを掛けない観察をしていただきますようお願いいたします。

2001/8/17
さらに、昨日発見された場所から約200m船浦(東)側で1体の死体が発見される。
夕方、西表を観光中の方が昨日発見された場所から約200m東側に行った岩場においてユメゴンドウのオス1頭の死体が波打ち際に打ち寄せられているのを発見。尾ビレ・背ビレが完全になくなっていた。
尾ビレは付け根からなく骨が露出し、筋繊維のみ残る状態。オス。体長は約2.5m。

2001/8/18
3頭目の死体が発見される。
また、昨日同様、潮が満ち始めた夕方頃、昨日の発見場所からさらに200m程東側にある船浦港防波堤の脇にある浜にユメゴンドウのオス1頭の死体が流れ着いていた。かなり傷んだ状態で、同様に尾ビレ、背ビレが完全に欠落していた。

2001/8/19
午前中からイルカ&クジラ救援プロジェクトのメンバーが一連の浜周辺を捜索したが、何も発見されなかった。

2001/8/20
3頭の遺体はイルカ&クジラ救援プロジェクト、西表野生生物保護センター、環境庁野生生物保護管事務所、琉球大学熱帯生物研究所、地元ダイビングショップの方々の協力で近辺の浜に埋葬しました。

2001/8/下旬
ヒナイビーチ沖にユメゴンドウ1頭が残っていたのが見掛けられたとの情報。
その後、何らかの邪魔だったらしく、別の場所に移送されたとの情報。


背、尾、胸ビレがなくなっていたことについて (2002/3/11)
※その後の調査研究の結果、死亡後浜に打ち上げられた3頭のユメゴンドウは、
 死亡後、しばらくの間、岩礁及びサンゴ礁域の波打ち際で体が波に揉まれていたことが予想される。
 幅があり平坦な尾ビレと突出する背ビレ、胸ビレは体が波で転がる時にネジれる横の力がかかり、
 ちぎれたものと思われる。

 その後の調査から、上記のようなちぎれ方は考えられないことが判明。
 何ものかが故意に切断したものと思われる。


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